トレーサビリティ

業界初!顔の見える京友禅製作 各工程における一流の職人たちが揃う

京友禅は、世界に類を見ない、優れた染織技術の最高峰です。
その美しい作品は、各工程の専門家による完全な分業制で作られています。
最高のオーケストラ演奏が、各楽器の一流奏者により生み出されるように、
ZONEの京友禅も、各工程に最も適した高い技術を持つ選ばれた職人たちによって製作されています。
ZONEが協業という製作方法で依頼している、卓越した技術を持つ職人たちは、多くが60歳以上。
昔から受け継がれてきた最高の技術は、職人の減少や高齢化により、10年後には消滅しているかもしれないのが現状です。
いい製品をつくるため、素晴らしい腕を持つ職人の力を発揮できる場を提供するため、
そして、その技を広め、理解してくれるお客様を増やすためにZONEは努力し続けます。
私達の合言葉は、「京友禅を未来に繋げる」です。

白生地開発

紋図デザイナー

ZONEがイメージした地紋や織りを、PCに入っているソフトで織物データを製作します。
着物業界は、加工製作者(染匠・職人・問屋)と生地開発が別々なため、生地の素材感を生かした加工デザインは生まれにくい環境にあります。
新しい生地開発をしている白生地問屋も少ないため、紋図デザイナーの数は激減しています。
紋図デザイナーのソフトも大変古く、新しいソフトにするには、何百万円もの投資が必要になり大変厳しい状態です。
すでに職人の数は減少しており、新しい生地が作れなくなる日が、近い将来訪れるのではないかと危惧されます。

高木清明

機屋

昔は紋紙というジャバラの大きな紙がデータでしたが、25年前にフロッピーディスクの登場で、紋紙の使用は激減しました。
現在はデータが一部USBに変換されるものもあり、すべてが変換されると新しい機械が必要になりますが、
投資が厳しい現状のため、未だにフロッピーが主流です。
生地は工業製品のため利益も大変低く、1反何千円にしかなりません。また、中国で織られている安価な製品も出回っています。
職人1人で、織り機を2~3台みるのが限界なのですが、1反織り上げるのに8時間~12時間もかかります。
高速で織り上げる業者もあるようですが、高品質な生地を織り上げるには、これぐらいの時間が必要です。
ZONEが大きな生地製造業者に頼まないのは、品質を維持するため、すべてはお客様に良い製品をお届けするためです。

安達かずこ

小西圭三

小林孝裕

小林庸夫

小林朋子

羽賀信彦

手描き友禅

下絵

手描き友禅では、スタートである下絵がとても重要な工程になります。
着姿の美しさを追求するためには、何度も話し合って、原寸大の紙やひながたにアウトラインを描きます。
着物全体の図柄と空間の美しさは、下絵の技量で決まります。
何度も手直しを繰り返し、デザイン上の空間のバランスや美しさを調整。アウトラインだけでも、
その作品の素晴らしさを想像することができます。
訪問着は、全体の流れの構図が需要なため、反物を一度仮絵羽にし、生地に直接青花で描き上げます。
下絵が終わると仮絵羽をほどき、もとの反物状態に縫い合わせます。
それは、次に続く工程作業のため、また持ち運びやすくするためです。

木元誠二

櫻本正義

西田修一

増田幸波

吉川伸二

糸目

青花で書いた生地の上から絵柄の線に沿って、真糊を置いていきます。
この作業は友禅の際、染料が他になじまないように防染するものです。
作品によっては、真糊の配合を変えたり、強弱をつけたりするので、
その下絵師の絵を熟知していなければなりません。
真糊の職人も絵心を必要とする技術なのです。
現在真糊を使用する商品の減少により、職人もわずか数名となりつつあります。

泉本令子

砂山修三

高鳥修郎

中村幸一

西川慶一

友禅

職人の色彩感覚などにより様々な表現がうまれる、重要な工程です。
色々な筆と刷毛を駆使しながら、糸目で防染された模様の部分に色を挿していきます。
刷毛の扱い方次第で、発色の美しさやぼかしに差が出ます。
ここでは何よりも熟練の技が作品の仕上がりに影響します。
また友禅師によって、出来上がりの雰囲気が違ってきますので、ZONEではデザインによって友禅師を変えたりしています。

有田ひな子

萩森照一

近藤和宏

中津潤一郎

関純子

細井智之

吉田高子

蒸し

友禅の終わった生地を、蒸し箱に入れ友禅を定着させるために約100度の蒸気で20分から50分蒸します。
色の出方を考慮しながら温度などを調整し、色の濃い物は何度も作業を繰り返す大変な工程です。

株式会社 広海

伏せ糊

友禅をした模様の部分に糊をムラなく置いていき、その上に挽き粉をふりかけます。
この後に引き染めをする際、模様の部分が染まらないように防染するためです。

伊佐恭伸

伊東賢三

駒井逹夫

中井あきの

引き染め

まず注文の色を調合、試し染めをし、その後に色合わせした染料を刷毛を使ってムラなく染めていきます。
濃い色は2度、3度と重ねて染め上げます。
さらに色を定着させるために再び蒸すのですが、この時、蒸しあがりを想定した色染を行います。
これは、染師の熟練の技なくして完璧な商品にはなりえません。

岩崎勝二

王本広一

奥村謙三

後藤文丈

田辺光治

水元

京都でも蒸し水元は、すでに数件となってしまいました。この作業は大変な重労働です。
これまでに蒸し上がった生地は、ここで良質な水をたっぷりと使用し、余分な染料、伏せ糊などを洗い落とします。

金彩

京友禅ではよく使用される金彩。
金の種類は多彩で、金くくりや押し箔、摺り箔、砂子など絵柄によって使用される金は違います。
金彩はセンスを要する工程で、技量ひとつで美しさに差がでます。

石田康伸

尾形政紀

志賀豊

宮村圭祐

刺繍

絹糸・金糸・銀糸を使って、駒使い・管・相(さがら)・纏い(まとい)などの技法の中から、
作品に合わせて最適なものを職人と話し合いながら選びます。
一針一針の表現が、気品と華やかさを持つZONEらしい着物に仕上げます。

近藤三千雄

中野仁司

村山行俊

山口広子

ここにご紹介した手描き友禅の工程は、京友禅に必要な約20工程もある中の一部であり、 下絵の前に、白生地の検反・生地の湯のし・生地に墨打ち・下絵羽を仮縫い・解き端縫いがあり、 友禅や引き染め前に地入れなども行います。 この様に何人もの職人の力を借りて、優美な着物が出来上がるのです。

型友禅

下絵

製作する主な図案は、小紋や白生地のデザインです。
手描き友禅の下絵職人が白生地に直接青花で描くのに対し、図案家は紙に柄を描きます。
小紋などは柄が繰り返しになるので、上下の柄を繋がるように描いていきます。
小紋の製作は分業になっていないため、色数が多い小紋の製作は、図案職人が色まで塗り、
それを見本として染め職人に渡します。
通常約2尺を繰り返すのですが、ZONEでは柄の素晴らしさを伝えるため、3尺~3尺5寸の柄を
製作していただいています。

野々目孝一

型彫

図案職人が描いた見本から、型枚数を決めます。
基本的に色が多いと型枚数が増え、原価が上がってしまいます。
このことでインクジェット加工小紋などが近年多く出回り、また新しい型を彫って生産する業者が少ないこともあり、
型彫職人も非常に厳しい状況です。
手で彫られ、手で染める職人の味が、消え去る日も近いかも知れません。

伊藤寛治

片桐正勝

片桐正嗣

型友禅染

物は約13mあり、その半分の長さの約7.5mの板に糊づけして、一枚板の表・裏に一反の生地を貼り付けます。
板一枚の重量は約20kgもあり、板の上げ下げや、裏返すだけでも重労働です。
型紙を何枚も同じ位置で染め、それを繰り返して一反に染め上げていく技術。単純な染めに加え、
色糊を使ったり摺りや摺りぼかし、滲みのテクニックなど、多彩な技を持つこうした熟練の職人がいて、
素晴らしい小紋が出来上がるのです。

小林発博

佐藤晃

中谷敬一

堀江和生

安井基雄

ARシステムとトレーサビリティ(安心と信頼のために)

現在、京友禅には、伝統工芸品であることを証明するものがなく、市場に安価な製品(インクジェット加工など)が横行するなか、
消費者の方々に混乱を招いております。

ZONEは、「若冲プライスコレクション着物」に取り組むにあたり、京友禅の中でも高い技術を保持する職人を厳選した製作体制をつくりました。
一級の伝統工芸品である、完全な「手描き友禅と型友禅」として製作しております。

ZONEでは、その製品の良さをお伝えするために、実物をご覧いただくだけでなく、伝統的な製法で作られた京友禅であること、
携わる職人・扱う素材等の質を証明するために、業界初、ARシステム※の導入を決めました。

職人の顔が見える、作業の様子が見える、京友禅を深く知っていただくために。
お客様がご購入される着物への満足感と安心感に加え、ZONEに対する信頼に繋がることを目指します。
今回はあの「伊藤若冲」世界的コレクター、ジョー・D・プライス氏のコメント動画もありますので是非ご活用ください。

使用方法

スマートフォン等やタブレット端末などで『COCOAR2』のアプリをインストールしてアプリを起動させます。
端末の画面がカメラになり、プライスサインにかざすと、画面上にダウンロード表示※が出てから動画が流れます。
端末の上に(オレンジ色)「ZONE Traceability HP」の表示が出たら、そこをタップすると弊社のホームページにて職人や製造工程が確認できます。

※表示はダウンロードですがストリーミングです。

※ARシステムとは

AR「Augmented Reality(拡張現実)」の略であり、その名の通り
【現実世界について「もっと知りたい」情報をWebと連携して補う】ための機能。

一般消費者向けのサービスとして、画像認識ルーチンを使って”次元コードパターンや静止画をデジタルカメラで撮影して、
それをマーカーとして映像にマッチムーブした3DGアニメーションがリアルタイムで合成表示されたり、
静止画にあったコンテンツが表示されたりするもの。(Wikipedia等を参照

(携帯の機種や着物の商品によって読み取れない場合があります)